入院生活について

今回の入院生活は、5年前とはずいぶん変わっていた。

まずは病院のアメニティグッズが充実していた。産婦用ブラジャー、産褥ショーツ、悪露用ナプキン大中小の3種類は5年前ももらえたが、入院中に着るパジャマと赤ちゃん用おくるみとT-シャツまで入っていた。

ベッドは全て電動ベッドになっていた。リクライニング機能のおかげで、産後身体を起こすのが辛いときに助けられた。

何より変わっていたことは、母乳育児にこだわらないこと。5年前は「母乳のみでがんばりましょう!」という姿勢だったが、今回は「母体の回復」を最優先にしたケアを徹底していた。「身体が辛ければナースステーションで預かりますから、無理しないでください」と何度も言ってくれたし、ミルクを足して、ゆっくり休むようにとも言われた。拍子抜けするくらい緩くなっていて驚いた。

5年前の過酷な入院生活を覚悟して大部屋を選んだが、今回は赤ちゃんと同室の人が多かったし、みな常時カーテンを閉めていた。顔をあわせれば会釈やあいさつくらいはするが、個室同然で気楽に過ごせたため、今回の入院生活は、精神的には物足りないくらい楽勝だった。

ただ、お下の痛みが長引いて、痛み止めを退院までずっと飲んでいないと、動くことが辛かった。その上、便秘も続き、水を大量に飲んでも、起き抜けに氷水を飲んでも、まるで出る気配がない。さすがに5日目になると苦しくなってきたので、退院時に浣腸して出してもらった。

嬉しかったのは、長女の出産のとき、実習で私についてくれた学生さんが、立派な助産師さんになって働いていたこと。彼女も私を覚えていてくれて、抱き合って再会を喜んだ。

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出産を振り返って

幸い、会陰は良く伸びたので、会陰切開せずに済んだ。ほんの少し裂けている箇所を1針ほど縫っただけだ。下腹部を押されながら胎盤摘出、その後、点滴で子宮収縮剤を打ったせいか、後陣痛も痛かった。

分娩時間が長く、出血がやや多かったので、2時間経過を見るところ、3時間安静といわれ、ずっと分娩室で横になっていた。

やっと正気を取り戻した私は、お産に立ち会ってくれた助産師さんに、あらためて御礼を言った。すると、助産師さんから思いがけないことを言われた。

助産師:「note2さん、普段から腰痛はありませんか?尾骨が内側に入り込んでいて、赤ちゃんがつっかえて降りにくかったんです、前回のお産で、何か言われませんでしたか?」

いいえ、腰痛はないし、前回は何も言われなかったけど・・・筋力や体力がないのは自覚していたけれど、骨格の構造まで不適応だったとはね!とことん出産に向いていない体質なのだな、と妙に納得してしまった。

出産したことを家族に連絡すると、夫と父母が入れ替わりでお見舞いに来てくれた。お腹が空いたので、夫に菓子パンとおにぎりを買ってきてもらい、一気にたいらげた。細胞のすみずみに、エネルギーが染み込むような感覚だった。

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出産への道 Part 2

もう疲れたので分娩室へ戻ることにした。その後は助産師さんが腰や足首のツボ(たぶんお産が進むツボ)をグイグイ押したり、足湯をしたり、また歩いたり、しゃがんでいきむなど、お産が進むための民間療法的なことをひたすら続けた。度々、眉間の力を抜くよう指摘された。

お昼過ぎ、何とか子宮口は6cmまで開いた。「ここまでくれば、後は早いですよ!」という助産師さんの言葉に少し安堵した。午後1時頃、母が面会に来て「あと少しだから頑張ってね。外で待ってるから」と励ましてくれた。

しばらくして、背の高い男の先生が助産師さんと共にやってきた。

先生:「ハイ、内診しますよ~」と軽い口調で手をグッと入れられた。その内診が、、、、想像を絶する痛み!!!!太くて長い指で、子宮の奥を上方向にグイグイえぐる様に刺激され、飛び上がるほどの激痛が電流のように全身を走った。

「いたぁああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーい!!!!」

それはまさに、『阿鼻叫喚』だった。

「これで少しは進むと思いますから」と一言、先生はさっさと部屋を出て行った。

何だ、今の!?一体、私に何をした!?

あまりの出来事にショックと痛みでボロボロ泣いている私に、助産師さんは「痛かった?でも、お産を進めるために、してくれたことだから…」と一生懸命フォローしていた。分かってる、そんなことは分かっているけど、もう肉体的にも精神的にも限界ギリギリ、ボロ雑巾のような今の私に、これ以上何が出来るというのか!?

もう本当に無理、今回は産めない、私はこのまま死ぬんじゃないかと、遠のく意識の中で何度思ったことだろう。なぜか頭の中では、グラナドス作曲/組曲『ゴイェスカス』〜愛と死〜という曲がグルグル回っていた。(BGM にして読んでいただくと、より一層、臨場感が増します。)


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出産への道 Part 1

まさか入院になるとは思わず、何も食べずに来てしまった。深夜で売店も閉まっている。陣痛の合間に自動販売機で飲み物を二本買って、喉を潤す程度しか栄養補給ができない。身体を丸めて一晩中、陣痛に苦しみ耐えるしかなかった。

別の部屋でお産が始まっているようで、どこからか、すさまじい叫び声が聞こえてきた。先生や助産師さんたちの「がんばって!!もうすぐ赤ちゃんに会えますから!!」という励ましと、妊婦さんの獣のようないきみ声とが混じって臨場感たっぷりのBGM。やがて、赤ちゃんの泣き声が聞こえ、無事、出産した様子。

「いいなー、私も早く産みたいよ。」心の中で、つぶやいた。

そんな私の願いも空しく、途中何度か助産師さんが内診をするが、一向に子宮口は開かない。お産が進むように、浣腸までしたというのに、まるで効果なし。

私、経産婦なのに、おかしいな?なんだか悪い予感がする…。
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突然の入院 〜3/3(水)夜 〜

「その日」は突然やってきた。まさか、こんなに早く「その日」を迎えることになるとは、夢にも思っていなかった。。。

2月終わりから、陣痛らしき腹痛が時折あって、横にならざるを得ない事が増えた。いつ腹痛に襲われるか分からないので、レッスンは綱渡り状態だった。いつも以上に硬い音に敏感になり、聴いていてイライラするばかりで、直す気力すら起こらない。もう他人の世話をしてる余裕はないのに、この後に及んで生徒や友人が頼み事をしてきたりで、ホトホト疲れ果てていた。

一日も早く休みたかったが、先生方との重要な話し合いや、確定申告や保育園に提出する書類など、どうしてもやらなければならない用事が残っていた。ここで倒れるわけにはいかない。自分の身体にムチを打ちつつ、最低限やるべき事は何とか3/2で全て終えることができて、ひとまずホッとしていた。

そして迎えた3/3(水)ひな祭り。朝、生徒からの確認メールに答えて予定通りレッスンするつもりが、娘が急に「耳が痛いから保育園行けない」と言い出した。ひな祭り集会を楽しみにしていた娘が休むと言うくらいだから、よほど痛いのだろう。また中耳炎になったのか。急遽、生徒をキャンセルしようと連絡したが、どうしても朝一の生徒だけがつかまらない。電話をしてもメールを出してもなしのつぶて。もう向かってしまっているのだろう。こういう日に限って、主人は泊まりで留守。かかりつけの耳鼻科は木曜日が休みなので、今日連れていくしかない。イライラはピークに達していたが、もう仕方ないので娘をレッスン中待たせて、午後から耳鼻科へ連れていった。

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妊娠36週 〜12回目の検診・超音波検査と医師の診察 〜

2/24(水)、朝からとても良い天気。まるで春を感じさせるような陽気だ。昨夜は疲れのせいかお腹が張ってしまい、痛みと倦怠感とで久しぶりに体調が悪かった。その上、夜中に娘がぐずりながらトイレに起きたのがきっかけで眠れなくなってしまい、寝不足ときている。何だか気が乗らないまま病院へ向かった。

今日は超音波検査が10:00~の予定だったが、私の前には予約が入っていなかったらしく、時間より早く部屋に通された。超音波検査の結果は異常なし、赤ちゃんも元気だ。体重は推定2500gくらいで週数相当の大きさだという。羊水の量も正常だ。

性別はもう諦めていたのだが、意外にも先生から「性別知りたいですか?」と聞いてきたのでお願いすると、「ここに大陰唇らしきものが見えるから、女の子かもしれませんね。間違ってたらごめんなさい」と言われた。一瞬だけだったが、たしかに葉っぱのような形をしたものが見えた。娘の時と同じ形のものだったから、おそらくほぼ確定だろう。妹を望んでいる娘の喜ぶ顔が目に浮かぶようだ。

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妊娠34週+5日 ~ 11回目の検診・助産師外来 ~

2/15(月)。今日は朝から雨が降り続き、寒いうえに低気圧特有の眠気もあって、何となく気分が冴えない。しかも立ち会い出産についての曖昧な部分を確認することもあって、何となく顔がこわばり気味だ。

受付をすると、いつもある尿検査の指示がない。念のため確認したところ、尿検査はもちろん、採血もあるという。いつもより早めに病院に着いていて良かった。

今回は午前中に私用があった都合上、検診は午後1:30から予約した。意外にも、いつもより人が少なく、中待ち合い室には誰もいなかった。医師のお昼休みの時間帯なのだろうか。 診察室に入ると、以前何度か担当してくれた助産師さんだった。他愛のない問診の後、立ち会い出産の話が出た。いよいよ本題だ。

まず始めに、「立ち会い出産はしません。」と断った。そして、前回の助産師さんからの説明で、納得できていない部分を全て質問した。

助産師さんは、「こんなことを私の口から言っていいのか判らないけど・・・」と言葉を濁しながら、正直に話してくれた。

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最近の出産事情

昨夜、妹から「エチカの鏡」で出産のことを特集しているから観てとメールが入った。妹は、当事者のくせにボーッとした私とは違い、マメに情報をすぐ送ってくれるから頼もしい。

まずは愛知県の「吉村医院」。「安産は江戸にならえ

昔はつるつると子どもを産んでいたことから、江戸時代の生活に戻れば自然で幸せなお産ができるという。築200年の古民家で妊婦さんたちが共同生活をし、薪割りや煮炊きをしているシーンから観た。

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立ち会い出産するか?

私の出産する大学病院の分娩・入院費用は基本的に二人部屋(一日¥10,500)で70万円。大部屋にすれば部屋代はかからないので、60万円ちょっとで済むはずだ。

立ち会い出産=LDR(陣痛〜出産〜回復までを同じ部屋で行う)=別途3万円。。。私の精神的不安を軽くするためだけに使うには高すぎる金額だ。立ち会い出産でなくても、娘の時のように陣痛の間だけ家族の誰かにいてもらえたら、どんなに心強いだろう。500円玉貯金から捻出するという考えもよぎったが、3万円あれば他に何が出来るかを思うと、やっぱり手を付ける気になれない。出産~退院までの約1週間、私が辛抱すれば済む話だ。

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