経過報告のため、実家に電話をした。受話器から聞こえてきたのは、思いがけなく弟の声だった。嬉しくなって「もしもし、久しぶり。元気?」と明るく声をかけた。 「あぁ」・・・しばし沈黙。両親は留守のようだ。「あの〜、経過報告と思って・・・」と言うと、「あ、そう」とそっけない返事。「妊娠のこと、知ってる?」と確認してみる。「知ってる」・・・沈黙。こういう会話のテンポは今に始まったことではないが、弟のテンションの低さに少しばかり腹が立つ。もう少し喜んでくれてもいいのにさ。
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年賀状
今年もあと半月ちょっと。はやく年賀状の準備をしないといけない。ここ数年、出産した友人が多く、来年の年賀状も赤ちゃんの写真が何枚も届くだろう。「再来年の年賀状は、ウチも赤ん坊の写真で送ろうか?」と夫に話すと、「それだけはやめようよ。ありがた迷惑だよ。」とあっさり拒否された。
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どっちに似るか?
気が早いようだが、我が子がどっちに似ているのか非常に興味がある。なぜなら、私と夫の顔は、真逆のタイプだからだ。
夫は四角い顔、濃い眉毛、はっきりした目鼻立ちの、完全なる縄文顔。一方、私は面長、タレ目、すっきりした目鼻立ちの典型的な弥生顔.。お互い自分の顔が気に入らないので、子どもは相手に似ていることを望んでいる。私は、きっと子どもは夫にそっくりだろうと確信している。濃い顔立ちのほうが、遺伝子的にも強く出るような気がしてならないからだ。夫と私の遺伝子が、どの程度ミックスされてくるか、今から楽しみだ。
なにはともあれ、五体満足で健康に産まれてくれれば言うことはない。「立派に成長してね、頼んだぞ〜」と、少しだけ張ってきたお腹をさすって話しかけている。
妊娠中の注意事項 〜母より〜
「出産の難度は、自分の母親に似る」と、どこかの雑誌で読んだことがある。母は以前、私に「アンタはなかなか出てこなくて、一日中苦しんだ」と話していた。それに、弟と妹の時はいずれも帝王切開だった。子どものころ、母と一緒にお風呂に入っていたが、そのお腹にはくっきりとお産の爪あとが残っていたのを覚えている。それで、私も難産の可能性が高いのでは・・・?と不安になり、母に確認してみた。
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妊婦の決意
妊婦になってまだ2ヶ月ちょっと。見た目は今までと何ら変わらないし、仕事のペースも落ちていない。しかし、確実に私の身体は胎児の成長に対応すべく変化している。つわりもそうだが、何よりも「眠い」のだ。日によって差はあるが、やる気が起きず、ただ寝ていたいと思うことが多くなった。朝寝坊も増えたと思う。
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出産の痛み
出産の痛み=「鼻の穴からスイカを出すような痛さ」と聞いたことがある。要は筆舌に尽くしがたいほどの苦しみ、痛みということだろう。それを夫に話したら、「うわぁ〜っ、イテー!!俺、絶対ダメだぁ〜!!」と、思いっきり顔を歪めて非常に大げさなリアクションが返ってきた。「しかも血がいっぱい出るんでしょ!?怖いよー。俺、ホント女じゃなくてよかったーっ!!」そして、「悪いけど、立会いだけはできないから。」とキッパリ断られた。不安な出産現場に一緒にいてもらえたら、どんなに心強いだろうと内心思っていたが、想像以上の拒絶反応に、淡い期待は吹き飛んだ。
まぁ、極限状態の、ものすごい形相を夫に見られるのも嫌だし、生生しい出産現場に無理矢理立ち会わせて、失神して倒れられても困るので、会社で仕事してもらっていた方がお互いのためかもしれない。
彼は特別、「痛み」や「血」に弱い。歯医者の麻酔すら怖がっている。そりゃあ、気持ちのいいものではないが、その痛がりようが尋常ではない。何と言うか、非常にデリケートな体質のようだ。
もしも私たちの性別が逆だったら、きっと彼は「私、子ども欲しくないの。だって、産むのって死ぬほど痛いんでしょ?怖いもーん。」なんて言って、子どものいない生活になっていただろう。
というわけで、私が頑張るしかないのだ・・・。
明日は我が身・・・。
妊娠が発覚してから、街やスーパーマーケットで見かける子連れのお母さんがやたら目に付くようになった。気になるのは、お母さんたちの服装や髪型。私は以前から、子育てをする女性のイメージを持っていた。それは「着る物はヨレヨレで、化粧もせず、美容院にも行けず、それ以前に痛んだ髪にも気づかず、伸び放題の髪の毛を輪ゴムで束ね、デカイ声を張り上げて子育てに全力投球です!!」というものだ(これは、ほとんど偏見に近い)。
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