日曜日は私が仕事のため、夫に子どもたちを任せることが多い。大抵は公園や図書館などに連れて行くのだが、やがてマンネリ化してしまい、かといって他に方法もない。もともと出不精だし、行列に並んだり、混雑している場所が苦手だからテーマパークなどは選択肢にない。
ネタ切れになってきたところで、ある日長女の Yummy とガンダムのプラモデルを作ることを思いついた。夫は子供の頃、我々世代のご多分に漏れずガンダムのプラモデルを喜んで作っていたうえ、Yummy は大の工作好き。
「これは名案!」とばかりに気合いが入って、早速ネットサーフィンを開始。「どうせなら何日もかけて作るくらいのプラモデルがいい!」と迷いに迷って購入したのは、細かーい部品がいっぱいのガンダム…。夫もガンプラを作るのは何十年ぶり。商品が届くのを心待ちにしていた。
そして、ついにそれは届いた。箱を開けた第一声が「えっ?今のプラモデルってこんなに細かいの…」。
何も知らないYummy は嬉々としていた。一方、夫は多少不安げな様子で、細かい部品を切り離す作業に取りかかり始めた。
分厚いマニュアルを読みながら、のべ数日をかけてひとまず完成した。
できあがったプラモデルの写真を撮ったり、変形させたりして、達成感を味わう二人を微笑ましく見ていた。
ところが…夫は一度組み上がったプラモデルを分解し始めた。「ここからが本当のプラモデル作りだ!」と夜な夜なプラモデルの溝に墨入れをし、付属の膨大な量の小さーいシール貼りにいそしんでいた。夫の奥底で静かに眠っていたガンプラ魂に火がついてしまったようだ。
組み立てと多少の色塗りまでは Yummy でもギリギリなんとかやっていたが、さすがに極小シールまでは無理!で、結局、子ども達が寝静まった深夜に私も手伝わされるハメに…。しかしこのシールがまた似たような形が多くて分かりにくく、しかも薄くて、ピンセットではがした瞬間、手元が狂ってうっかり落としてしまうと最後、もう見つからないのだ。手伝っているうちに2枚無くしてしまった。
で、シール貼りが終って、ようやく完成したガンダムがこちら。



数十年ぶりのガンプラ作り。夫の感想は「ちょっと最初から難しすぎた。次はもうちょっと簡単なのにしよう。」
「次!?」次があるのね…また手伝わされるのかと思うと、次のプラモデルがどんなものか、私も無関心ではいられない。