コッピーの飼育

半年ほど前、夫と子ども達が住宅展示場のイベントでコッピーを4匹もらってきた。

コッピー

ペット NG な我が家にとってはカブトムシ、ザリガニに次ぐ飼育となり、生き物が大好きな子ども達はとても喜んでいた。

コッピー 2

ひとまず、フラワベースを水槽代わりにしてコッピーの飼育を始めたが、間もなくして2匹が息絶えた。しばらく2匹で飼っていたが、ある朝、見たら1匹になっていた。突然姿を消したことを不思議に思っていたが、ある日、水槽の近くの壁の隅に、小さくひからびた煮干しのようなものを発見した。飛び跳ねた拍子に勢い余って外に飛び出したのだろう。なんだか悲しかった。

生き残った1匹は、砂利だけが入った水槽でしばらく飼っていた。水草がなくても酸素ポンプがなくても、ぐんぐん育ち、脱皮までしてとても大きく成長した。脱皮したコッピーは、背びれや尾びれがヒラヒラとレースのフリルのように豪華になり、子ども達と興味深く観察した。魚が脱皮するなんて初めて知った。

そんなある日、長女が理科でメダカの飼育について勉強してきた。長女は「うちのコッピーは体の特徴から見てメスだと思う。」と言う。体が丸く、模様がないのが特徴らしい。ちなみにオスは小柄で模様が綺麗なのだとか。また、水草は水中の酸素を作るためと、産卵場所として必要なものだと学んできたようで、水草を入れたい。そして、つがいで飼って繁殖させたいと言い出した。夫は「水草なんて、その辺の川に生えてるのとってくればいいんじゃないの。」と言う。「じゃあ、誰が水草摘み取ってくるの?」と突っ込みを入れると黙り込み、そのまま話は立ち消えとなっていた。

それからしばらくして土曜日の午後、私が仕事を終えていつもより早く帰宅した。久しぶりに3人でゆっくり過ごす時間ができたので、ちょっと出かけることにした。喫茶店でフロートを食べた帰りに熱帯魚屋さんの前で立ち止まった。娘たちはやっぱり水草が欲しいらしい。そしてやっぱりつがいにしたいらしい。一匹では寂しいだろうと言うのだ。情操教育のためにいいだろうと思い、水草とコッピーのオスを購入することにした。オスはまだ小柄だが、体に赤い綺麗なラインが入っていた。水草とオス合わせて¥500以下で揃えられた。店長さんによれば、メダカより繁殖は難しいらしいが、うまくいけば産卵する可能性はあるとのこと。

水草とオスを入れてやると、メスはとても嬉しそうに元気に泳ぎ回り、オスと同じ方向に泳ぎ始めた。水草ひとつでぐっと水槽の美しさが際立つ。
仲良く泳ぐコッピーの姿と、それを嬉しそうに仲良く見つめる娘達の姿を見て「買ってよかった。」と思えた。

穏やかで幸せな土曜日の午後だった。

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