7/26 (月)
Yummy がいとこと祖父母と行ったバスツアーで、カブトムシのつがいを捕ってきた。カブトムシの捕獲イベントがあることは知っていたので、持ち帰ってくることは覚悟していたが、さらさら飼う気はなく、「保育園にあげようね」と Yummy と事前に話していた。
帰宅途中の車内で、「明日、保育園に持っていこうね」と言うと、Yummy は虫かごを抱えてキッパリ言った。
「おうちで飼う!なんで保育園にあげるなんて言うのよ!」
えーーーーマジですか、それ。話が違うじゃないのよぉ。。。
家で飼いたいという子どもの気持ちを無視するわけにもいかず、ひとまず家で飼ってみる事にした。生き物を飼うことで、何かを学ぶかもしれないしね。
それにしても、カブトムシをこんなに間近で見るのは小学生以来だ。虫が苦手な私は、黒光りしながらガサガサ動いているカゴの中のオスを、眉間にシワを寄せて遠巻きに見ていた。やがて主人がオスの足が一本短いことに気づいた。おそらく、Yummy が捕獲するときに無理に引っ張ったのだろう。さらにバスの中では虫かごを落として、おがくずをバラまいてしまったらしい。主人は「虫はやさしく持ってあげなきゃ駄目だよ」と、カブトムシの扱い方について丁寧に教えていた。
「足がもげてても、ちゃんと生きられるのかな?」私はだんだん心配になってきた。ふとメスを見ると、あらら、ひっくり返って動かないではないか。慌てて私は虫かごを揺すって、(触る勇気はなかった)メスを元の状態に戻してあげた。しかしメスは一向に動こうとしない。
メスが弱っているのではないかと、やたら気になり始め、虫かごに入っていた昆虫ゼリーの蓋を開けて、食べられるようにしてみた。さらに、主人が割り箸を折ってかごに入れ、カブトムシの足場を作ってあげた。今となっては虫嫌いの夫だが、少年時代にカブトムシを飼っていたらしく、カブトムシの生態については詳しい様子だ。外は暑すぎるので、クーラーのあるリビングの隅に虫カゴを置き、明るいのが苦手だからと、物で虫カゴを覆って暗くしたり、霧吹きで湿らせたりと、カブトムシのために出来る限り良い環境を作ってあげていた。
足のもげたオスは、昆虫ゼリーを早速食べていたが、メスは相変わらずじっとしたまま動かない。心配だったが「食べたきゃ自分で動くから大丈夫だよ」という夫の言葉を信じて、その晩は眠った。夜中、ガサゴソ動く音がして、なんだか怖かった。
こうして、カブトムシとの共同生活が始まった。