娘のやる気を育てるため、『やることリスト』を作った。決めたことが一人で出来たら好きなシールを貼る、というルールだ。いくら口で注意しても効果がないことを悟った私が始めた、この「やることリスト」。これが意外とヒットで、娘のやる気をくすぐり、今のところ良い調子である。
きっかけは、ささいなことだった。娘がやる気になる方法を探していたある日のこと。「ポケモン、ゲットだぜ!」と娘が言っているのを聞きながら、テーブルの上にあった娘のシールを片付けていた時、何気なく「シール、ゲットだぜ!」というセリフをつぶやいた。その瞬間、ふと思いついたのだ。ちょっとしたセレンディピティ体験である。
「これだ!!」
…まぁ、大してめずらしくもない方法なのだろうが、とにかくとっさに閃いた私は、早速いらなくなったカレンダーの裏に、サッと表を書いた。はやね、はやおき、おきがえ、しょくじ、うがいてあらい、トイレなど、思いつくまま書き連ね、あっという間に表の完成だ。
娘にルールを話すと、「え!シール貼っていいの?やったぁ♪」と上機嫌。シールを貼れることにやる気を示し、効果覿面、いつもはダラダラ遊び食べたあげく「たべさせて~」とぐだぐだな娘なのに、なんとその日 娘は自分で完食したのだ。
やった☆これはいけるかも!?
その日は食事以外のことも きちんと一人でやり遂げ、できるたびに嬉しそうにシールを貼っていく。いつもなら私もついつい手伝ってしまうが、シールを貼りたいという娘のがんばりを邪魔してはいけない。こちらも自然と見守る体制になる。私にとっても、この表のおかげで意識が高まり、自分自身を律することにつながった。
それでもなかなか食事が進まない時、私は小芝居を始める。
まず「あーー!!ごはんさんが泣いてるよ!」と注意を向け、手をつけてないご飯やおかずになりきって、「○○ちゃんは、あたしのことまだ食べてくれない…」と、淋しそうに言ってみる。すると娘も小芝居にのってきて「たべてあげる!」と、ぱくぱく食べ始める。「わーい!食べてくれて、とってもうれしい♪ありがとう、○○ちゃん!」。。。そんな風に芝居をすると、娘は喜んで食べ進めてくれる。その他にも、直してほしいことは普通に注意するのではなく、「おはしで刺したらいたいからやめて」「おはしではさんでくれると、とってもきもちいいな」などと、おかずのセリフとして伝えると、意外とうまくいく。
そうは言っても、いつも問題なくサクサク出来ているわけではない。食事中に遊ぼうとしたり、歌ったり、ダラダラ食べていることも多い。「はやく食べて!」と注意することだってある。
ただ、シール貼りを始めてから「食べさせてあげようか?」と、わざと手伝おうとすると「いや!じぶんでたべる!」と頑張って食べる姿勢を見せるようになった。これだけでも大進歩!収穫があったと言っていいだろう。
この方法、いつまで効果を発揮してくれるかしら?
次の手を今から探しておかないと。子どもって、すぐ飽きるから…