流産のこと 〜病院へ〜

翌朝になっても、まだ出血は止まらず、腹痛も続いていた。
これって、もしかして妊娠してなくて、ただの生理!?でもなぁ…妊娠検査薬は陽性だったし。分からない…。どのみち、病院に行けば分かるだろう。覚悟を決めて病院に行った。待ち時間の間も、腹痛が辛くて椅子に座りながらも半分うずくまるようにして、痛いのをこらえていた。

ようやく順番が来て、診察室に入ると若い男の先生だった。事情を話すと、さっそく内診が始まった。ああ、この感じ。。。娘の時の事を思い出して、懐かしさと同時に、これで審判が下ると思うと緊張した。
先生は無言で診察を進める。内診と超音波検査を終えて、先生のお話が始まった。先生の手元には、子宮内の超音波写真があったが、そこには何も写っていなかった。

先生「いまの段階では赤ちゃんの袋が見えないですね。週数的には6週に入っている時期なので、袋が見えているはずなんですが。何もないということは、もしかしたら科学的流産で、すでに赤ちゃんはいなくなってしまったか、あるいは子宮外妊娠の可能性があります。」

私「妊娠してなくて、ただの生理っていうことはありますか?」

先生「いや、それはないです。妊娠検査薬で反応があったということは、妊娠ですね」

そうか、やっぱり赤ちゃんはいたんだ…。いずれにせよ、残念だが今回の赤ちゃんは育たないということだ。子宮外妊娠の場合、血中のhCG(絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの数値が高くなり、流産であれば数値は減少するという。完全流産か子宮外妊娠かを判断するために、血液検査をすることになった。

数値は29.5mIU/ml。妊娠週とHCG分泌量の目安によると、もし妊娠6週であれば1000mIU/mlを越えているはずだ。私の数値は極端に低い。もうこの時点で、結果ははっきりしていた。

また翌週に血液検査をして数値の変化を見るため、予約を取って帰宅した。
「やっぱりね。」というのが率直な感想である。至って冷静だった。
「残念だけど、仕方ない。」ただ、それだけだった。

流産という現実を受け入れてはいるものの、やはり気分は冴えない。腹痛と出血も手伝って、身体がひどく重かった。しかしそういう日に限って、保育園の懇談会があって、他人と接触しなければならない。本当に、おっくうだった。それでも、何とか懇談会には出席したが、半分うわの空だった。

“流産のこと 〜病院へ〜” への2件の返信

  1. はじめまして。
    タミータブでたどりつきました。
    出産の一部始終も読ませていただいて、自分のことを思い出してなきながら読みました。
    本当に大変なご出産だったんですね!その後の頑張りもとても尊敬します。

    流産されたとのこと、お気持ちお察しします。
    わたしは切迫流産の診断もあったので、生まれてくるまでずっと流産が怖かったです。
    その数年前に、望んでいない時に妊娠の疑いがあって、でも実際には妊娠ではなかったときに、望んでいなかったのだと自分に言い聞かせたのにものすごい喪失感がありました。
    はやく体調も戻られますように。

  2. >konekoさん

    励ましのコメント、本当にありがとうございます。
    体調はすっかり元通りです。まるで、何事もなかったかのようです。
    ありがたいことですが、それが逆に淋しくもあります。

    思い出すと、まだまだ感情的になってしまいますが、普段は至って平気です。空に帰った赤ちゃんと、今いる家族のためにも、明るく元気でいたいと思っています。

    更新は不定期ですが、よろしければまた遊びにいらしてください。

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