出産や育児の あんなコト こんなコト

出産への道 〜18日夜 Part 1〜

7月18日午後8時。心配そうな母と夫に見守られながら、私は分娩室への扉をくぐった。
通された部屋は17日に入院が決まって最初に泊まった小さな分娩室だった。
青白いタイルの壁に囲まれたこじんまりした空間に、無機質な医療器具が並んでいる。いよいよ本番といった緊張感をかきたてるにはうってつけの部屋だ。
壁には、産み落とされた瞬間の赤ちゃんのパネル写真が飾ってある。羊水でヌルヌルしており、赤い顔をゆがめて泣いている、取り上げられたばかりの赤ちゃん。生々しい写真だ。
あと数時間頑張れば、この写真のような赤ちゃんと対面できるのか。
分娩用の着物に着替えて分娩台に上がった。助産師さんはお産の準備のため、器具やらシートやら、色々なものをを運んできてセッティングしているようだった。
腕には点滴を打たれ、お腹には再び機械をつけられ、陣痛の様子と赤ちゃんの心拍を見ている。しばらく今までと同じようにいきみを逃しながら陣痛と闘う。もうここまでくれば、少しくらいいきんでもいいと言われ、少し気が楽になった。
でもやはり我慢はしなければならない。
子宮口よ、早く全開大になってくれーーー!!!

助産師さんはしばらく考えて、こう言った。
「・・・あともう少し子宮口を開かせるために、羊膜を破って破水させましょう」
破水により陣痛を強くさせ、お産を進めようという作戦だ。
「もう何でもやっちゃってください、おまかせします」と私は息絶え絶えに言った。

助産師さんが器具を使って、どこかに穴を開けようとしているのが分かった。間もなくすると、生温かい液体が「ドバッ」と流れた。
なーるーほーどー!!!これが「破水」なんだ!!これならおりものと破水の違いは歴然だ。

それからすぐに、陣痛はさらに強くなった。もういきまにはずいられない。モニターの波形はビンビンに乱れている。「やった、破水させて正解でした〜。いい陣痛きてるよ」
助産師さんは思い通りの結果に満足そうだった。そして内診。「さっきより開いてるよ。あと少しだね、先生呼んできます」

ここでやっと若い女の先生が2人入ってきた。「おお、いよいよだな」と期待は高まった。
助産師さんが今までの経緯を説明し、先生は内診を始めた。
「破水させたのは正解!」と先生は言って、助産師さんを褒めた。しかし、まだもう少し開いてからの方がいいという診断で、2人の先生達はさっさと部屋を出て行ってしまった。
えーーー、まだなのぉ!?がっかり・・・。まだまだ時間がかかりそうだ。最後の1〜2cmを開かせるのに、こんなに時間がかかるとは思わなかった。

出産・入院生活
2005年7月18日

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